日本3連覇に暗雲。初戦でカタールと対戦した日本は後半16分、FW高原直泰(28)=フランクフルト=のゴールで先制したが後半43分、FWセバスティアン(23)に直接FK同点弾を許し1―1で引き分けた。選手交代で失策を犯したイビチャ・オシム監督(66)は試合後、選手を不条理に罵倒(ばとう)し、通訳が号泣する異常事態に。「死ぬ気でこの試合に懸けていた」と今大会で惨敗すれば辞任の可能性を示している指揮官が、いきなり窮地に追い込まれた。
3連覇への栄光の第一歩となるはずだったカタール戦で「ハノイの悲劇」が起こった。1―0でリードした後半43分、FWセバスティアンの強烈なFK弾がゴールに突き刺さる。エース高原の先制弾で1点リードしていた。白星発進のはずが、昨年6月12日のドイツW杯初戦のオーストラリア戦での衝撃の逆転負けを想起させる悲惨な結末。オシム監督は、ぼう然自失で両手を腰に当てた。
「精神的ショックはない。ミスから起きた事故。日本のサッカーは強い」記者会見で言葉を振り絞った老将だが、試合直後は興奮状態に陥った。「ボクシングなら3階級の格の違いは見せ付けたが、2点目が決められなければ、最後に1点取られる。お前らはアマチュアじゃないか! オレはプロだからこの試合に死ぬ気で懸けていた。だが、お前たちはそこまでには至っていない!」
チーム関係者によると、ロッカールームでは激怒した指揮官が、選手を不条理に罵倒した。母国語のセルボ・クロアチア語で汚い言葉も投げつけたという。顔面を紅潮させ、FKにつながるファウルを犯したDF阿部を痛烈に非難。監督の興奮のせいか、千田善通訳(48)は突如、号泣。選手には“語録”の半分の内容しか通じなかったという。8日の公式会見ではアジア杯で優勝以外なら、自らの更迭問題に発展する可能性を示唆した指揮官は「死ぬ気で懸ける」という強い言葉で、選手に惨敗なら辞任することさえあると伝えた。
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